自閉症児パパ日記 息子編 令和6年１１月１６日

１１月１６日は、息子の通う特別支援学校の文化祭でした。特別支援学校に皆さんのお子さんは通っていますか？それとも、支援級でしょうか？

　特別支援学校の文化祭も、コロナがあってから公開されず、保護者に限ったものになってしまっていましたが、最近では、一般の方にも公開されるようになって、再び活気づいてきたなと感じています。もしも、支援級とかの方でも特別支援学校がどんな所かを知りたい時には、文化祭に参加してみるのも一つの手だと思います。

　さて、文化祭では、作業班の作った商品が、沢山並んでいます。

　中等部では、「紙すき班」の息子。他にも「木工班」「陶芸班」「農業班」なんかもあります。作った商品を、特別支援学校の生徒さん自身が売っているので、心が動かされて、大量に購入しちゃう自分がいます。これって、僕はいつもそうで、「自分の息子みたいな子たちが、頑張って作ってる」と思うと、思わず手が出ちゃうし、そうでなくても、なんか手作りの感じが「優しくて、温かい感じ」に思えて仕方がないのです。

だから、買っちゃう（笑）

　さて、息子は当日どんな感じだったかというと、前日から不穏になり、落ち着きがなくなってしまっていました。

　理由は、先生から冗談で大好きなペガサスのフィギアを「貰っちゃうよ」と言われたことでした。それをいじわる！と捉えて、（取られるわけがないのですが）「取られたらどうしよう…」と不安になったからでした。自閉症の子には、「冗談が苦手」な子は多いと思います。うちの子もまさにそれです（笑）

　余談になりますが、更に…「こんなに不幸なことを、何か言われちゃうのは、最近、好きになったポニーのせいだ！」となりました。ポニーはトイストリー４で出てきた女の子なんです。その子のおもちゃが欲しいのですが、かなりレアもので、メルカリとかで１０万円越えで売っているのです。さすがに買えない…。「それが、欲しいけれど手に入らないこと」は、息子にとっては苦痛で、なんかの形で諦めたいと思ったんでしょうね。でも、諦めるのが辛い。だから、その理由探しをしていて、「こんな不幸になるのは、ボニーのせいだ」と言い始めたんです（笑）

　でも、そんな単純なことなんですが、それも「白黒思考」で完全拒否に入るので、やっかいです。たぶん、トイストーリーも見るのも嫌だ！ってなっちゃうかもしれません。すると、余計に苦手なものが増えるので、落ち着かない日々が続きます。怖いです（苦笑）

　さて、余談はさておき、そんな息子です。文化祭の当日の前半部はかなり不穏だったらしく、控室でマットの上で寝てしまっていました。かなり、不穏だったのだと思います。その興奮がおさまってからは、疲れ切って、寝てしまったんでしょう。

　僕らが着くと、ちらりと見えた控室で、マットの上で寝ている息子がいました（笑）心配でしたが、後半部では、しっかりと起きて、販売を開始していました。「いらっしゃいませ～」と去年は元気よく言っていましたが、今年は淡々として、一言もしゃべらず、不機嫌？眠そう？な様子でした。それでも、商品の補充等を頑張っていました。

　まあ、僕らも、年を重ねて、息子のそういった姿にも慣れていますので、心配はしていなかったのですが、妻は少し寂しそうだったかな？と思います。それに反して、娘は、本当に楽しそうにしていましたが（笑）

　それでも、中等部の最後の文化祭。息子なりに頑張ってきたのだと思います。息子が制作に携わった商品を手に取って購入。この瞬間は、僕ら保護者にとって特別な瞬間です。これから、高校生になり、作業も実習なども含めて本格化していきます。浮き沈みはあるのは分かり切っていますが、これからの息子の未来にも期待をして、『息子を信じてあげたい』と思います。

　そして…息子が作ったものを大切に保管する妻。

　そういうところ、そういう想い…僕は嫌いじゃありません（笑）