発達障害児ママ自身の心療内科の受診について

お薬について

受診のきっかけ 5年前の自分と妻

今日、ふと昔を思い出したのです。6年前の結婚当初の自分。それと、妻。

そのことを想起するきっかけになったのは、とあるママの一言でした。

そのとあるママというのは、発達障害児のママなんですが、「最近、一つ薬が減ったんですよ」という言葉を言われた時に、心療内科の薬を使っているということが、障害児子育ての苦しさや家庭環境の悪循環を感じさせ、5年前の自分や妻を思い出させたのでした。

結婚当初、僕と妻はぶつりました。

子育ての教育方針とかそういったことではなくて、妻からの言葉は、何をつけても「嫌味」に感じることが多かったのです。子供と僕との関係もまだまだ構築過程の中で、妻との喧嘩によって、子育ても上手くいかなくなり、すべてが空回りしている感じでした。そんな中で、家庭環境は崩壊。

結果、受診を決意するに至りました。

妻の症状

妻の症状は、

  • 体が動かない
  • 意味が分からない所で、涙が出る
  • 気持ち悪い
  • 苛立ち
  • 睡眠障害

でした。ただ、そういった症状があっても、結果的に、「自分は精神疾患はない」という気持ちや、診療内科に行くことの抵抗感(精神疾患があると認める怖さ)から、医師への受診はさけてきたのでした。ところが先ほど書いた通り、そういった症状がある中で、子育てをすることは、とても耐えがたいことだったのだと思います。

息子も小学校4年生であり、正直に、一番難しい時期に差し掛かっていました。障害児のママであるにも関わらず、一番大きな環境の変化である「再婚」を選択したのも、自分を攻めるきっかけになったのではないか?と思います。

パパと息子の関係は、最初の3か月間は、どん底でした。息子の拒否が強かった。それを見ている妻は、「自分が再婚などをしてしまったからだ」と自分を攻め、そのことも妻の心に大きくのしかかっていたのでした。

妻に寄り添うということ

妻と僕の人生の目的は一緒

あれから5年になり、僕は大切なことに気付かされています。何が大切なんだろうか?妻に寄り添う必要があるけれど、どう寄り添っていくべきなのか?常にそんなことを考えてきました。そこで気づいたのは、妻の気持ちが落ち着く時、静寂と光に包まれるのは、「子どもたちが幸せであること」だということだった。

「子供たちの生活が上手くいけば、妻も落ち着いている」

「僕たちは、子供たちを幸せにしたい」という共通の目的があったのだ。

答えは案外に単純でした。子供と僕の関係もそうだし、息子の学校生活でも同じ…そこで問題がなければ、妻は、普通に「ニコニコして優しい女性」でした。僕らが求めているものは一緒。答えは凄く単純だったのです。

「子どもを幸せにするための方法の違い」で、妻と揉めることが完全にないわけではないんだけれど、もっとシンプルで良くて、僕と妻が二人で我が子に向き合えていて、それを感じることが出来るだけで、妻は落ち着いて生活をすることが出来ました。

悪循環と好循環って本当にある。

悪循環から好循環に変えるには、本当にパワーが必要です。また、当然に耐える力も必要なんだろうと思います。それは、夫婦としてであり、妻にも僕にも求められることで、どちらかが楽をして良いものではないのです。二人に「耐える力」が必要なんだと思います。

また、真剣に、『この関係から脱しようとする協力心』を呼び起こして、力に変える。抽象的な話だけれど、抽象的にならざるを得ないくらい、広く全般的に、子育てのあらゆる項目、一つの家庭を作るというあらゆる項目を二人で協力するということが必要になるのだと思います。

そして、僕はそこに真剣に向き合ってきたつもりです。今は、それが「妻に寄り添う」ということなのだろうと思っています。一人の女性の幸せとして寄り添うのも大切ですが、それだけでなく、「子どもを育てるママのよき理解者であり、協力者」として、寄り添うことも大切なのだと思っています。

そして、子供たちの幸せとは何か

それは、いつもパパとママが笑って仲良しであることです。

その基本的なところに、難しい子育て、忙しい子育ての中で忘れてしまいがちですが、もう一度、そこに立ち戻るのが大切なことなのだと今は思えます。

※いつも書くことですが、シングルのママさんに対して、夫がいるべきという話ではありません。結果として、シングルの場合でも時、その環境下で、ママが健康的に前向きな気持ちで、お子さんを見つめていくことが大切だと思っています。家族の形…それがどんな形であっても、笑顔が絶えない暮らしをしていくことが大切なんだと、僕は思っています。

妻の薬の副作用と子育て

妻は服薬をすることで落ち着きました。薬に慣れるまでは副作用が出てしまいました。妻の場合は、サインバルタという薬を服薬しました。また、実際におきた副作用は次のようなものでした

  • 酷い眠気
  • しばらく体を動かせない(動かない)
  • 泣きたくても泣けない(感情が抑制されている感覚がある)
  • 気持ち悪い
  • 体重の増加

この時には、精神的な落ち着きは見られたものの、「子供のことが出来ない」という不安には包まれていたと思います。だからこそ、僕は妻に寄り添っていたし、会社にも理解を求めて、子供のことを対応しようとしました。仕事中でも、電話がなり不安を訴えられたり、LINEに色々と問題が書かれていることもありました。そういう時には、上長にお願いをして帰宅をしたりしました。こういった状況下では、夫が妻のサポートをするべきだし、それが永遠に続かないことを理解して、まさに「今」を大切にする瞬間なのだと、僕は思います

意外な盲点 PMS(月経前症候群)による精神不安定

正直、落ち着き始めた頃(だいたい結婚後3年目の頃)、妻が以前のように、悪意の感じる態度に変わった時がありました

「何で?今まで落ち着いていたのに…」

そう思って不思議でした。そのころは、ママがイライラしだして、僕に当たってきたり、子供に厳しい言葉を投げつけたりしだすと、僕は家の二階に子供たちを連れて逃亡して、妻には近寄らないようにと話をしていました。これだけ聞くと、可愛そうに感じるかもしれませんが、実際に、結構な形相で怒ったりしていましたし、そこで揉めても良いことはないと思えていました。

そのころには、僕の心の中に、どう対処すべきか?がある意味で出来上がっていたということもあります。揉めても、絶対に良いことはないですし、僕自身も一人の人間なので、そこに向き合ってしまうと、イライラしてしまうこともあるのです。だから、関わらない。自分で落ち着くのを待つというのが良いと判断できるようになっていたのです。

ですが、そういった形になるのが、服薬もしていたので、府に落ちない状況がありました。そして、色々調べていくと「鉄分不足だった」というのが分かりました。そして、そこから引き起こされるのが、PMS(月経前症候群)だったのです。妻が落ち着いている時に、僕と妻が話し合って、よくよくイライラが酷いときには、常に一定の期間があり、それが生理の時付近であることに気付いたのでした。妻は、それについて、ネットで検索をして、とことん調べて、自分がそれに該当することに気付いたのでした。それから、少しずつ、鉄分をとるように意識して、そういった突発的なイライラも解消されたのでした。

PMS(月経前症候群)とは

一応、ここに、その病気について補足しておきますね。

PMS(Premenstrual Syndrome、月経前症候群)は、月経(生理)の始まる前に起こるさまざまな身体的・精神的な症状の総称です。通常、月経が始まる1~2週間前に症状が現れ、月経が始まると軽減または消失します。症状には以下のようなものがあります。

身体的症状:

  • 腹痛や頭痛
  • 胸の張りや痛み
  • 疲労感
  • むくみ
  • 体重増加

精神的症状:

  • イライラや不安感
  • 気分の落ち込みや抑うつ
  • 集中力の低下
  • 感情の不安定さ

症状の重さや種類は人によって異なり、日常生活に支障をきたすほど強くなる場合もあります。症状が特に重い場合には、PMDD(Premenstrual Dysphoric Disorder、月経前不快気分障害)と診断されることがあります。

心療内科を受診するべきか否か

自分の妻がそうであったように、受診については悩む方が多いと思います。ただし、僕はこう思います。受診を重く考えすぎていると思うのです。周りの目を気にしたりして、それがダメなことのように感じてしまいます。それも、仕方のないことだとは思います。僕だって、そういう偏見を持ってきたのです。

ただし…次のようなことに当てはまるのなら、受診を検討してほしいなと思います。

  • 自分が限界を感じている
  • 睡眠時間が極度に少ない
  • 感情の起伏が大きすぎる
  • 子供や夫に対して「にくしみ」まで感じている
  • 家庭が崩壊しそうな状況

これらに当てはまるのであれば、自分を見つめなおすきっかけとして、受診をしてみるのも良いと思います。

『心療内科の初診』には長く向き合ってくれる医師が多いはずです。そして、細部の状況まで話を聞いてくれるはずです。「こんなに話をお医者様に聞いて貰えて」とそれだけで強い味方が出来と感じられると思います。

ただ、医師は、相談役でもありますが、最終的には薬の処方になることが多いです。そこの依存性について怖くなる方も多いかもしれません。

 ですが、「永遠にそれを飲まなければならない」というわけではないはずです。それでも、そこから脱するには、薬だけで解決しようとするのではなく、環境改善や、状況を整理し修正することが必要です。家庭内を好循環にする努力は常に必要だいうことです。

 受診と処方によって、自分の精神負担が少しでも軽くなり、冷静に物事を判断できるようになったら、落ち着いて今後の未来の方向性を見出していくのが良いと思います。その良きイメージがあるからこそ、目標が定まり、夫婦間でも協力心が芽生えてくるからです。また、『子供の幸せはママとパパの仲良しの姿』だということを忘れないでください。そこが、一番の子供の心の安定になるのです。

 すべての方に受診を安易に勧めるつもりはないのですが、うちの事例をひとつの参考にして頂き、検討をするのは悪いことではないと思います。

まとめ

今回は発達障害児のママの精神負担について記載しました。「薬を飲んでいる」という話は、よく見聞きしますが、そうすると、周りの人は精神薬を飲んでいる人…とネガティブな印象を持つこともあります。ですが、実は大切なのは、それ以前の状況なのだと僕は思っています。

つまり…『薬を飲まなければいけないくらい、もしくは、心療内科に相談しなければならないくらい、追い込まれていた』という過去を、周りの人は、しっかり受け止めてほしいと願います。そして、そこから少しでも良い方向に行くように、子育てが上手くいくように、今まさに努力をしているのだと思ってあげてほしいと思います。

障害児の子育ては、時に、それほどに過酷なのです。

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