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うちの息子の妄想癖(ファンタジーの世界)
うちの子供は、常に妄想癖があるように感じます。それは、小さい頃から始まっていて、「○○くん」という存在が常に息子にはいました。常に(予定変更、こだわりなどから)納得が出来ない事があると〇〇くんと会話をする息子がいました。
例えば、妻に注意をされた時、こだわりからそのルールに自分を変えられない時(例えば、うちの息子は潔癖症があり、男子トイレが使えない時期がありましたが、年齢が進むにつれて、男子トイレを使わざるを得なくなった時などのルール変更に理解が追い付かない時期がありました)に、「○○くんに相談」したり、「○○くんを叱って注意をする!」みたいな感じでした。
うちの息子(男子:当時は小学3年生)は潔癖症があり、『男子トイレ=汚い』がこだわりのように頭に入ってしまい、男子トイレが使えない時期がありました。それが、まだ小さい時期だったら周りも仕方ないと思ってくれていたのですが、年齢が進むにつれて、周りの視線も冷ややかになっていました。「女子トイレは女の子だけが使えるのよ」と伝えても、「今まで使えていたのに何で!」とルール変更に、理解が追い付かない時期がありました。当然にそういった際には、物凄いパニックになっていました。
心の葛藤・心の整理
そうなった時、息子は、「○○くん」という青年とお話を始めました。
〇〇君「パパが男子トイレに入るように言っているでしょ!なんで僕は、男子トイレに拘るの!それはいけないでしょ!」
息子「〇〇君、そうは言うけれどさ、トイレは汚いじゃないか!」
〇〇くん「そういったって、男の子は男子トイレ、女の子は女子トイレ!って決まってるの!わかんないの!いい加減にしなよ!」
息子「でも、汚いし、女子トイレの方が綺麗だよ!前までは使って良かったんだから!」
そんな会話だったのです。結構に強い口調のやり取りで、部屋から聞こえてきて、僕は部屋の前に座り込んで、その会話をよく聞いていました。
僕たち夫婦は当然に心配をしました。解離性同一性障害では?等の心配をしたのです。そして、医師に相談をしたのでした。
医師の見解
「それは、心の整理をしているので、心配はいらないと思います。納得できないことを他者との会話で心の整理をしているのです。自閉症の子が困難などを乗り越えるために、空想的な人物を想像して、対話形式にして心の整理をすることがあります。子どもが安心感を得るための方法であり、ファンタジーの世界の一部と表現することができると思いますよ」とのお話でした。そこで僕たちは、『ファンタジーの世界』という言葉を初めて聞いたのでした。
ファンタジーの世界について
ファンタジーの世界の考え方の特徴と評価:
健康的な想像力の範囲内
自閉症の子どもに限らず、多くの子どもが空想の友達やキャラクターを作ることはよくあります。これは健全な想像力の発達の一環と考えられ、「ファンタジーの世界」として受け入れてよい場合もあります。『ポイントは、健全な想像力の範囲内であるのか、ないのか』ということの見極めだと思います。ある種で『必要な想像力ということ』であり、何でもそうですが、行き過ぎというのが問題になるのです。
- 発達段階による違い
小さな子どもや発達段階に応じた子どもは、現実とファンタジーの境界があいまいになることが一般的です。この段階では、ファンタジーを楽しむことや想像力を活かすことは健全な発達の一部として捉えられることもあります。 - 軽度知的障害の影響
軽度知的障害がある子どもでは、現実と非現実を区別する能力が遅れることがあります。ファンタジーの世界に強く没頭している場合、実際の生活に影響を及ぼすようなら、現実的な思考を促す支援が必要です。しかし、単にファンタジーを好むこと自体は問題ではありません。それが現実の世界と空想の世界が混乱して、生活面での影響が大きくなった時に、医師と相談したり、対策を練る必要があります - 社会的適応に対する影響
子供がファンタジーに没頭しすぎて現実の人間関係や学業、社会生活に支障をきたす場合は、問題と捉えるべきです。例えば、学校でのコミュニケーションがうまくいかない、友達との関係が築けないなどの状況が生じた場合、現実的な思考や対人関係のスキルを育てる支援が必要です。うちの場合で言えば「〇〇くんが言っているからAくんはそういっちゃダメだよ」とか他人にその世界間の共有をすることになった場合などは問題かな?と考えます。 - 妄想的な思考の兆候
ファンタジーと妄想的思考が混同されることもあります。妄想は現実的な根拠がなく、強い信念に基づいているため、社会的な適応に支障をきたすことが多いです。ファンタジーはあくまで想像の一環であり、妄想的な思考とは異なりますが、もしファンタジーの世界が現実的な対話や判断に影響を与え、日常生活に支障をきたしている場合、支援を考慮するべきです。
親としての対応:
- 空想を辞めさせない。想像力を尊重する。:子どもがファンタジーに没頭することを過度に制限するのではなく、想像力を育む一環として受け入れることが大切です。心の整理をしているのに、それ自体を止めてしまうのは、より子供の心に制限をかけてしまいます。
- 現実とファンタジーを区別する:ファンタジーと現実の違いを明確にし、必要に応じて現実的な視点を提供します。行動変容に繋がっているかをよく見定めて、ゆっくりでも改善できているかを見つめてあげましょう。
- 生活への影響を観察:子どものファンタジーが現実世界での問題を引き起こしている場合、その影響を注意深く観察し、専門的な支援が必要かどうかを検討します。
- 安心感を作る。寄り添う:妄想的な話の内容が不安を引き起こす場合は、子どもが安心できるように配慮します。「大丈夫だよ、心配しないで」という言葉で、感情的な安心を提供することが大切です。
- 支援を検討する:妄想的な話が頻繁で、生活に支障をきたすようであれば、専門家の支援を検討することが望ましいです。心理士や発達障害の専門家と相談し、適切な支援を受けることが子どもにとって有益です。
子どもが自分の感じていることを表現する方法の一つとして妄想的な話をすることもありますが、それが生活に影響を与える場合は、適切な対応と支援が必要です。
僕ならば、最初にそういったことがあった時点で、このサイトの知識があっても、医師に相談をすると思います。実際に、今の段階でも、そういった妄想や空想がある時には、医師に相談をするつもりです。理由は、その言葉の中に、息子の辛い気持ちや、悲しい気持ちが反映されていて、医師なら気付くことができる『キーワード』があるかもだからです。仮に、「問題ないですよ」なら、それはそれで良いので(笑)
「今」の息子のファンタジーの世界
今、息子は不安が強く、ファンタジーの世界が広がっています。医師に相談しようとは思っていますが、あまり過度には心配をしていません。2月が嫌いな息子は、現在12月末になっても、「2月が来る…怖い」となっています。二月の「節分」が嫌なんですね。「節分」=鬼だからです。この「鬼」が嫌いなために関連付けが進み、強迫性障害にまで至っているのです。
そのために、徐々に不安が大きくなってきている状況で、「〇〇さんってのが、僕を虐めるんだよ」「そんなに落ち着かないなら、もう、〇〇さんが連れて行ってしまうんだって」「もうさ、かわいくないでしょ。僕は無敵です…あ、敵です。だから、Hちゃん(妹)だけが家族です。三人家族です」とか言っているんです。
僕は冷静に、「まだ愛着形成が必要」「注目行動」だととらえています。息子の訴えなんですね。
妹が大きくなってきていて、『自分よりも出来ることが増えている』ことや、『4歳児の可愛さを認識して、自分が相手にされていないんじゃないかと不安』だということだと思っています。注目行動で僕という存在にアピールをしているんです。だからぼくは、これからは毎日、息子と一緒に風呂に入り、話を聞こうと決めました。また、LINEで結構にこういった妄想がくる(一日30件近くくる)のですが、とことん付き合おうと思っています。
また、『悪い人が出てきて、僕を虐める』という妄想に対しては、これも『注目行動』だと思っています。「パパが〇くんを虐めるようなやつは許さない!」というのが息子の支えだし、「愛情の確認」なんだと思っています。もしかしたら、『僕と息子が血がつながっていないこと、妹とは血のつながりがあること』を気にしているのかもしれません。もう、6年が経ちましたが、そこを意識するようになったのかな?と思います。だから、僕は、もっと息子と向き合いたいと思います。
息子と娘、両立って難しいんですけれどね(笑)二人を常に愛しているし、えこひいきもした事はないつもりですが、息子が息子なりに感じているのかなと思うので、より良い家族になるために、僕なりにまた、考えた行動がとれるようになりたいと思います。
まとめ
- 妄想癖があり、ファンタジーの世界を作り上げることは、自閉症児など発達障害児には珍しいことではない
- 保護者は解離性同一性障害などと混乱し、過度な失敗をしがちだが、寄り添うこと、受け入れてあげることが大切
- 自閉症児の「こだわり」「予定変更の苦手さ」から、自分を納得させるために行うこともある行動
- 自分の心の整理で、葛藤を乗り越えようとしている行動だと認識しましょう。
- それが、病的になり、現実世界と空想世界が混同して生活面に不具合が出てきたら注意しよう
- 過度な妄想癖・空想が進んできたら、医師に相談しよう(自分の場合は、早めに医師に相談している)
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