強迫性障害 ②「医師から言われた言葉」

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医師との出会い、信頼関係

先日は、医師の所にいってきました。

息子の状況について細かく話をしてきたのです。行った時間が良かったのか、僕が最後になり、長い時間をとることが出来ました。もう5年間の付き合いになる先生です。初めて出会ったのは、実は、息子のことではなく、妻のことで相談に行ったのでした。妻が受診するのではなく、僕が最初に妻の保険証をもって受診したのでした。あの頃は、妻の方が状態が悪く、「性格というだけでこうはならない」と思えることがあって、受診をすることにしました。妻の母からの助言もありました。妻もどうにか納得をしてくれて受診をして、うちの方向性が変わったのです。そして、その医師を、妻も信頼して、結果、息子のこともお願いするに至ったのでした。

それから、5年。僕の家族は少しずつ良い方向に向かいました。僕も何度も、妻と息子の代わりに受診をしてきたのです。薬を貰うことが目的に変わっていったと思いますが、その都度、色々な相談をしてきました。僕にとっては、命の恩人ともいえます。あの時、この医師との出会いがなかったら、僕らはどうなっていただろう?本当に助けて頂いたと思っているのです

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今回の結果

医師の見解①

今回も、いつもの質問から始まりました。

医師「今日はどちらからにします?」

この言葉は、僕が受診すると必ず言われる言葉なのです。僕は答えます。「では、妻からでお願いします」

最近の妻の状況をお話させて頂きました。ここでは妻の話は割愛しますが、優しい言葉を頂きました。それから息子の話が始まり、最近の状況について説明をしました。息子とのLINEのやり取りも見て頂きました。ここ最近に、息子はLINEを使うようになりましたが、文字が書けるわけではないので、自分で動画を撮って送ってくることがあるので、その動画を見て頂きました。

医師「確かに、ずいぶんと特徴が表出していますね。強迫性障害の特徴が…」とおっしゃるところから話が始まりました。その先生は、よく動画を見ていて、言葉すべてを聞いて分析しているようでした。

※最近の息子の状況については、先日のブログを見て頂けたらと思います。

https://ahiruno-oshiri05.com/①obsessive-compulsive-disorder/

医師の見解② 薬の調整に関して

僕は、強迫性障害に効く薬はありますか?と質問をさせて貰いました。すると答えは「結果的に言えば、抗うつ剤になります」との答えでした。そして、「上げるか、下げるかのどちらかで言えば、一般的には上げる薬になります」とおっしゃりました。

医師「あげる薬を使うことで、他の嬉しいことの要素で、強迫観念を忘れることが出来ることもあります。ただし、リスクもあります。happyになりすぎてしまうんです」

私「嬉しくて、歌を急に歌い出しちゃうとかそういうことですか?」

医師「そういうこともありますが、そうではなく、興奮するということで考えれば、暴力性も出てしまうこともあります。つまり、怒った時の爆発力も大きいのです」

医師は続けました

医師「僕の場合は、実は下げる方で調整をする派です」

私「下げてしまえば、ネガティブな所や不安を助長してしまうのではないですか?」

医師「いや、気力がなくなるので、確認行動とかは減ります。また、学校の先生や支援者が関りやすくなるんです」

私「それで、結果的には、本人はぼけっとして、強迫性障害が落ち着くと考えて良いのでしょうか」

医師「強迫性障害に医療的に対応する時は、二パターンあるのです。上げるか、下げるかのどちらかです。そして、僕は下がる派なんですね。理由は、周りの支援者のことを考えるからです。家族のことを考えると下げる方が望ましいのです。あげてしまうと、家族が疲弊しやすいと思っています。だから、僕は下げる派になってしまうんです。僕だったら、リスペリドンの増量を考えます」

僕は、それを聞いて、なるほどな…と思いました。下げることは、本人は辛いこともあるかもしれないが、本人を支える家族が先に倒れてしまっては、元も子もないと考えて下さっていると思えたのです。家族が本人に向き合えるというのが、結果的に本人のためになる。仮に上げる薬を使って本人が暴力的になったりすれば、家族が先に倒れてしまう。それは、結果として考えるならば、本人をより苦しめる結果になるということだろうと考えました。

「どちらにします?あげますか?さげますか?」

「今日は、薬の変更をするために来たのではないので、妻ともう一度検討してみます。それで、僕は、息子にどう向き合っていったら良いと思いますか」

医師「薬に関しては、○○さんは、そう言うと思ってました(笑)ご家族の息子さんへの関り方も関係してきますから、いつでも相談してください。それしか僕の出来ることは、実はないんです。関り方については、今までの○○さんのやり方でも、十分すぎるほどです。奥さんと旦那さんは、息子さんのために、よく向き合っています。僕には真似できませんよ」

私「そうですか。ストレスや不安について、考える必要があると思いますが、どうなんでしょうか」

医師「そうですね。対処法としては、不安を軽減するというのが、一番の対応方法なので、ストレスを軽減していくしかないと思います」

私「息子が怖がる2月が近づいてくるので、今後、荒れる可能性も高いと思います。気持ちが落ち着くはずの、3月になった際に、状態が悪かったら、薬の変更も考えていきます。それまでは、出来るだけ息子と会話したり、一緒の時間を過ごして、気持ちの負担を軽くしてあげたいと思っています。僕がとことん、息子に付き合おうと思っているんです」

医師「そうですか。確かに、2月以外の月で言えば、本当によく落ち着いた時もありましたからね。状況に応じて検討していくのは良いと思います。ストレスの軽減は、お子さんの拒否するものを受け入れたり、そのもの事態をさける行為なので、ご家族は大変だと思います。でも、そうしていくしか方法はないのかもしれません」

私「そうですよね。もう、ずっと長い時間、息子のことで合理的配慮を入れて頑張ってきました」

医師「本当にすごいと思っていますよ」

私「でも、僕はここが息子との関係性の転換期だと思っているんです。息子にとって、長い目線で考えた時には、受け入れ先がないかもしれません。だからこそ、高校生になる、今のタイミングで僕は息子に真剣に向き合いたいのです」

医師「そうですか。確かに、今の○○ちゃんでは受け入れ先の心配もありますよね。家族以上の支援者に僕は出会ったことがないです。施設や事業所には、スーパーマンみたいに正しい考えで動ける人も稀にいますが、そういう人は一握りです。全員ではない。全員ではないところが問題なんですね」

私「そうですね。これから先、親亡き後を考えれば、今をどうにかしてあげたい。対人関係で拒否になったり、合理的配慮を求めすぎて対応が難しくなるようでは、これから出来るはずの経験の多くがなくなってしまう。また、支援者も嫌がってしまうこともある。だからこそ、今の状況を改善していきたいと思っています」

医師「○ちゃんは、もともとは明るい子ですよね。きっと、不安の軽減が進めば、良い方向に向かうと思います。頑張って下さい」

私「今後先々で、落とす薬を検討するならば、僕は他害と自傷行為が出始めて、他の人に迷惑をかけるならば、検討していくしかないと思っています。検討というより、服薬するしかなくなると思っています。そうならないためにも、僕は出来るだけ息子に向き合います」

今回の医師の受診の流れは、このような流れでした。結果として、服薬については変化をつけないことになりました。医師は、僕ら家族を信頼してくれて、薬を押し付けるようなことはありません。「落とす薬を使う派」というのは、子供への負担が増えるようで、家族を守るという意思が感じられ、そういった医師に守られている感覚を僕は抱きました。医師も常に難しい選択の中にいるのだということも感じました。いつも温かい言葉を下さる主治医には、本当に感謝をしています。

医師との面談後

受診後に、妻に上記で記載したような内容をそのままに伝えました。僕は、「強迫性障害の専門家」になるということも伝えました。発達障害の特性である「こだわり」「常同行動」「予定変更の苦手さ」などについても、不安の軽減で救われる子がいるはずだとも伝えました。特性である「こだわり」を「不安の軽減」に結び付けて、「心の内面」にまで目を向けて考えられるようにすれば、発達障害児の多くの子供たちにとって、負担を楽にする何かに気付けるかもしれない。薬だけに頼らずに、自分たちが出来るだけのことをする。特別支援学校の中等部もあとわずか。高校生の3年間を充実させるために、また、その後の人生を充実させるために、僕は頑張りたいと思います。

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