ペアレントトレーニング 第5回 ⑤自己肯定感の低下についてより深く考える

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自閉症スペクトラムランキング

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今回は、誰もがつまづく内容ではないかな?と思います。自己肯定感の低下について解説していますが、「叱る」「叱らない」の考え方を踏まえています。「叱らない教育」と医師や相談員、放デイの先生や学校の先生からは、簡単に言われますが、日常を子供たちと一緒に過ごす僕ら保護者からすると、本当にそれで良いのかと葛藤がつきものだと僕は思うのです。だからこそ、その叱る叱らないを踏まえながら、「あくまでも親目線」で解説をしています。

自己肯定感が低下すると言われること

´「自己肯定感の低下」と言われて、どう考えるか?

´親の考えは…

・なんとなく、悪いことのように感じる人が大半だと思う。かつての自分もそうでした。とにかく「褒める」ことが大切とか、自信をうしなってしまわないようにしないとダメだとか考えていました。

・そうは言っても…日々の生活の中では、危機意識が湧かない。障害特性の謝った認識で怒ってしまう。謝った認識で注意をしすぎてしまう(褒める教育、魔法の言葉等が大切だという認識はあるけれど…)

自信を失うとどうなるか?

子どもたちが自信を失うとどういったダメージがあるのか?子の成長に障壁になるものは何か?

´チャレンジ精神を失う

´自信があることにばかり行動を繰り返し行う

´何かをするのに、「失敗するのでは」とか「怒られるのでは」と不安感が増大する= 認知の歪み

気付く人は、気付くかもしれませんが、上記の内容は、「発達障害の特性」に似ていませんか?次に発達障害の特性と自己肯定感の低下が引き起こすことを、繋いで考えてみましょう。

自閉症の特性について考える…

´常同行動(同じ行動による安心感

´こだわり(同じものならば、上手に過ごせることの安心感

´0-100(100の安心感があるものの、それ以外に対しては不安感

もしかしたら…

自閉症や注意欠陥・学習障害などで「自分への自信を失い」そこから大きな不安感が募ることで、引き起こされるのが、「特性」として表れているのかもしれない。

注意欠陥多動性障害の特徴

´あわてんぼう(すぐに行動をしないと落ち着かない)

´空気が読めない(思ったことを口にしてしまい、対人コミュニが上手くいかない)

集中力は高いが、すぐに行動をとらないと不安になる。遅れること、忘れることに対する恐怖心がある。→長所でもあるのに、悪いことのように言われる。(あわてんぼうと言われると悪い印象vs積極的と言われると良い印象)対人コミュニケーションがうまくいかないので、引きこもりになる。対人関係に対しての恐怖心が生まれる。→自信喪失→より不安感の増大

思ったことを口にしてしまうなどでトラブルになる。注意されることが多くなる→自信喪失(自己肯定感の低下)→より不安感の増大

不安が引き起こす弊害

発達障害を余計に助長してしまう。

②さらには、強迫性障害などの二次障害を引き起こす。

そして、この二次障害を安易に考えている保護者さんや支援者さんが多いと思います。統合失調症などの二次障害が出ると、回復するのが本当に難しいです。健常児ではないのですから、なおさらの事になります。二次障害が現れてからだと、生活面はより悪循環に入ります。負担も大きくなります。だからこそ、そのことを良く考えてほしいと思います。

認知の歪みを持ったまま成長していく

認知の歪みとは?

ここでは簡単に解説していきます。こんな風に考えてしまうという「例」を挙げていきます。認知の歪みについては、動画の方が分かりやすいかもしれません。動画の19分くらいの所で解説しています。

´1. 全か無か思考(All-or-Nothing Thinking

•例:「このプロジェクトが完璧でなければ、完全に失敗だ。」

´2. 過一般化(Overgeneralization) 

例:「一度ミスしたから、私は何をやってもダメだ。」

´3. 心のフィルター(Mental Filter

•例:「今日の会議で一つミスをした。それ以外のことはうまくいっても、もう全部ダメだ。」

´4. マイナス思考(Disqualifying the Positive

•例:「褒められたけど、あの人は本当のことを知らないだけだ。」

5. 結論の飛躍(Jumping to Conclusions

•例:

•心の読み取り:「あの人は私が嫌いに違いない。」

•未来予測:「絶対に失敗するに決まっている。」

6. 拡大解釈と過小評価(Magnification and Minimization

•例:「私の小さなミスが、全部のプロジェクトをダメにした。」

7. 感情的理由付け(Emotional Reasoning

•例:「私は不安を感じているから、何か悪いことが起こるに違いない。」

8. べき思考(Should Statements

•例:「私は常に完璧であるべきだ。」

9. レッテル貼り(Labeling

•例:「私は失敗者だ」「あの人は無能だ。」

10. 自己責任化(Personalization

•例:「子どもが学校で問題を起こしたのは、私が良い親ではないからだ。」

こういった考えが頭に自然と浮かんでしまう状況だと、その後の生活もネガティブに進行していきます。子供たちがこういった認知の歪みを抱いたまま成長しないように、保護者は子育ての在り方を真剣に見つめていく必要があります。

結論としては、「子どもの失敗を叱らないで、上手に伝えていく子育て・療育が必要」となります。

ミスを叱らない教育が必要

  • 自信を失わせないこと
  • 自分を認める心を失わせない療育が大前提(自己肯定感を大切にする療育を行うことが重要)
  • 他人との比較よりも、本人の成長を喜べる家族になるべき
  • 親への安心感が何よりも大切(これがあるから、外で頑張れるのです)→なぜなら、外の世界では「苦い経験」が多くなるから
  • でも…理解を深める必要があることも→『人間の幸福というのは、少ないストレスを克服していくことで幸福感を得られる』のも事実。(僕の子育ての失敗談)合理的配慮は上手に考えて。真剣に伝えること、保護者が意見を曲げないことも、社会性・ルールの理解には必要となる時もあります。

まとめ

  • ´もっと、「自己肯定感の低下」について見つめなおしていこう
  • ´親が子を育てるのではなく、社会が子を育てる側面にも目をむけよう
  • ´他人との比較ではなく、わが子の成長に目を向けよう
  • ´チャレンジ精神を失わせないようにしよう
  • ´自己肯定感の低下における弊害について知ろう

こういったことに親の僕らが真剣に理解をしていくことは、とっても重要です。学びがないままだと、日常のふとした瞬間に、歯止めが利かず、感情的になりすぎる結果になってしまうかもしれません。

 

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